インドにヒンドゥー教徒が多数集まっているわけなのですが、インド人と言えば「牛肉を食べない」というイメージがあり、牛を神聖視していますね。 どうしてなのか、本当の理由をインド人に教えてもらいました。
どうして牛は神聖なものなのか
どうしてインドの牛は神聖視されているのか、疑問に思ったことはありませんか?
おそらく学校の授業では「牛を神聖なもの」として扱っているから。
とさらっと表面的にしか習っていないと思います。
今日は難しい堅苦しいトピックになりそうなので、
私の旦那さんにどうしてなのかわかりやすく
解説してもらいました。
インド人の夫に聞いてみた
きっかけは私がヒンドゥー教の
神様の数はどれぐらいいるのかと質問を投げかけたことがきっかけ。
ある日の休日の朝、突然私の旦那ががこう言い出しました。
[char no=”1″ char=”ダーリン”]牛の中に神様がいっぱいいるんだ…[/char]
私:どういうこと!?
[char no=”1″ char=”ダーリン”]これを見てみて[/char]

私:なんじゃこれ~!?
[char no=”1″ char=”ダーリン”]頭の上からつま先まで神様がいるんだ。インド人が路上の牛をどかさなかったり、法律で牛を食べることを禁止している理由がよくわかるだろう?[/char]
牛の体内には神様が3.3億存在すると言われている
(3.3億は森羅万象の機能をつかさどる神様の数を表す。)
このように神様は人間にも遺伝子の機能や特異性があると表していることとも受け取れる。
少し難しいですけれど、牛の中にも人間の中にも(主として活動レベルの差はあれども)
多くの神様がいるつまり牛も人間と同じように神聖だ
という考えがヒンドゥー教にはあるようです。
インドに行ったことがある人は分かるとは思いますけど、
通行の妨げになっているの道のど真ん中に牛がたたずんでいても
誰も何も言わないの?どかしてどっか連れていけばいいのに。
とイラついたことがある人がいると思いますが、
このような深~い理由があると知れば
なるほどな、と納得することができると思います。
その他の動物ももちろん神聖
牛さんだけではなく、インドにはおびただしい数の野犬が
街にいますね。
「狂犬病の危険があるから保健所とか連れていかないのか?」
と日本人なら絶対思うでしょうが、これも同じような理由で
犬もぞんざいに扱うことができないんです。
犬は神様の乗り物として描写される動物ヴァーハナ/vahanaとして描写
されていたり犬の姿をした神様も存在します
犬と結婚させられた女性の話もインドにあるぐらい。

・この女性の存在が部族に不運をもたらすとされていた
・部族の悪霊を防ぐための伝統儀式らしい
・彼女の父親が野良犬を探してきた
・しかし彼女は「1日でもいいから人間と結婚したい」と語っている
インドっていうのは人権がないのか、ってぐらい迷信に
よって結婚も左右されてしまうのかと言う
不思議な国です。
とりあえず、我々が思うほど犬はインドでは卑下されてはいないのです。
インドだけではなく
私たちの国日本でも
「犬は神の召使」として祀られていることもありましたし、
かつて多神教だった古代エジプトにも
犬の頭をした神様が存在していましたし。
多神教の国にとっては特別な存在であることが分かりますね~。
インドが「牛に3.3億の神がいる」
というのなら、日本は「お米の中に100人の神様がいる」
とおばあちゃんやおじいちゃんから小さい時に言われて
ご飯を一粒も残さないように言われたような記憶がある人もいると思います。
農耕民族ならではの食べ物を大切にするのが日本人らしいですよね。
勿論食べ物もそうですが、動植物の中に命が宿るという考えは
もともとインドからもたらされたものなのかもしれませんね。
いかがでしたか?
インドと日本の繋がりが宗教や文化・価値観を通してわずかながらも繋がっているようで面白いですよね!